事務所便り

2015年年始挨拶

平成27年1月5日

相川から謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 インド洋の真珠と呼ばれるスリランカのジャヤワルダナ元大統領は、1951年のサンフランシスコ講和会議で、次のように演説して日本を救いました。「日本から賠償をとるべきでしょうか。我々は権利を行使するつもりはありません。憎しみは憎しみでは消えず、愛することによってなくなります(Hatred ceases not by hatred, but by love.)」と。これにより、日本は、列強からの多額の賠償請求と領土の分割統治を免れたのです。

 前の5千円札に描かれた新渡戸稲造は、1921年に国際連盟の事務次長として、フィンランドとスウェーデン間のオーランド諸島の領有をめぐる紛争を、次のように裁定し、一滴の血も流さずに平和をもたらしました。「フィンランドに主権を与えるが、言葉や言語はスウェーデン式とする。自治権を持ち、非武装中立とする。」と。著書の『武士道』には、「武士道の究極の理想は平和である」と記述しています。

 平和と安全を守るために、どのような方法を選択していくべきか、歴史に学びつつ、深く考えていく必要がありそうです。

 皆様の本年のご多幸をお祈り申し上げます。